宝石の豆知識【ムーンストーン編】

こんにちは、theou（ザオウ）バロー高山店Hです。今回も宝石の豆知識について紹介致します。今回は【ムーンストーン】です。

・本物は幻の宝石！？市場で多く出回っているムーンストーンは一体何？：ムーンストーンといえば青～白のフワッとした光り方（シラー効果）が美しい宝石ですが、その産地であるスリランカでは鉱山が閉鎖していて天然のムーンストーンは入手が困難な『幻の宝石』状態になっていて、手に入ってもかなり高価になってしまうのだとか。ですが『ブルームーンストーン』『レインボームーンストーン』等市場では多くの種類の『ムーンストーン』が並んでいます。実は『ブルームーンストーン』も『レインボームーンストーン』も厳密には『ムーンストーン』を指す名称ではなく、『ラブラドライト』『ペリステライト』を含んだ長石類の総称のようなものなのです！

・ムーンストーンとラブラドライトとペリステライト：前述したように、鉱山の閉鎖で入手が困難になったムーンストーン。その穴を埋めるように需要が出てきたのが、ムーンストーンと同じ長石の仲間『ラブラドライト（特にホワイトがムーンストーン名義になりやすい）』と『ペリステライト』です。どちらもムーンストーン同様、青～白の光り方が美しい宝石ですが鉱石としての成分は若干違うので同じ宝石とは言えません。何故ムーンストーンとして売られているのかというとムーンストーンの市場安定だけでなく、この2つの認知度がかなり低いために早く売ろうとした業者が『○○ムーンストーン』として名付けた流通名という業者間での思惑がそのまま消費者にも流れた結果なのだそうです。

・市場に出回っているムーンストーンの名称から種類が分かる！？：現在流通しているムーンストーンの多くは『ラブラドライト』と『ペリステライト』といわれ、この2つも決して安価だったり偽物ということではないのですが、消費者からしたら「同じような名前で売られて紛らわしい！」となりそうですよね。ですので、流通している名称から種類を特定するしかない訳になります。まず『レインボームーンストーン』、これは『ラブラドライトのみ』にいえる名称です。レインボー（虹色）というのですからそれは綺麗に赤や黄等の色が入るのですが、ムーンストーンとペリステライトは青～白にしか光らないので、他の色が入る時点でラブラドライトと分かる訳です。一方、もう一つの有名な流通名『ブルームーンストーン』。こちらは本物のムーンストーンも該当するので分かりにくいのですが、ここに『ロイヤル（以下略）』が付くと『ラブラドライトかペリステライト』と判断してもいいかと。鉱山閉鎖で全体的な取扱量自体が少ないムーンストーン、『ブルー』の時点で入手はよほどの大手業者でも取り寄せ出来るか分からないレベルの状態なのに、その更に上はまず手に入らないでしょう。ラブラドライトもペリステライトも良質な物のシラー効果はムーンストーンと遜色ない美しさなので『ロイヤル』には間違いないのですが、ムーンストーンではないので、そこを分かった上でご購入するといいかもしれません。

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